意地悪アイドル×意地っ張り少女
その時、大きな声がして…気づいたら、男の子の胸の中にいた。
何が起こったのか分からなかった。
『…ぁの?…『お前、馬鹿!?』
私の言葉が遮られる。
『へ…?』
『だーかーらっ!お前、馬鹿だろ?』
その男の子は、そう言って私を怒った。
『…』
『お前、名前は?』
彼は上目線で質問を問いかける。
何この人…。
『宇佐美 陽菜ですけど?』
私もイラつきを隠せない。
『ウサギ?変な名前だな(笑)ウサギにしてはトロイけど』
彼は、私を馬鹿にするように笑った。
だけど、馬鹿にされて、私だって黙っちゃいない。
『…っ、助けて下さりありがとうございました!けど、名前も名乗らず失礼にもほどがありますっ』
私は、嫌味たっぷりに言ってやった。
『は?俺のこと知らない?』私の言葉に、彼は目頭を立てた。
『知りません。何処かでお会いしました?』
私が、そう言うと
『良い度胸してんじゃん?』
って、言って私を無理矢理バイクに乗せた。
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