出会う確率の方程式
「高橋くん…?」

名前を言われても、全然顔が浮かばない。

メグは驚いたように、

「ええ!知らないの!サッカー部のエースの高橋くんよ」

「あ…さっきの…」

ボールを蹴る高橋の姿をやっと思い出した。

「さっきって何よ!」

メグが、あたしに詰め寄ってくる。

あたしは少したじろぎ、

「帰りに、校庭で練習するサッカー部をちょっと見てただけよ」

「なんで!あんたがサッカー部なんて見てるのよ!サッカーなんて、興味ないって言ってたじゃない!まさか、睦美!あんた…高橋くんのこと」

「そんな訳ないでしょ!メグが気に入ってるのを知ってるもん」

「本当!本当に興味ないの?」

詰め寄るメグを、両手で押し返す。

「本当だって、信じなさい」

「本当に…?」

まだ疑いの眼差しを向けてくるメグに、あたしはため息で返す。

そして、メグを早足で追い越した。
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