桃色ドクター
会社には新入社員が入って来て、男性社員は私を女として見なくなる。
毎年、4月は寂しい気持ちになる。
短大卒業してすぐのピチピチの若い女子社員に比べれば、私なんて・・・そりゃおばさんだけど。
でも・・・
私、女だった。
瀬名先生と出会ってから。
瀬名先生を好きになってから、私の世界はバラ色に変わったんだ。
瀬名先生が私を好きだと言ってくれて、「待ってろ」と言ってくれた。
その時は、永遠に待つ覚悟だったのに、最近はどこかで諦めてしまっている自分がいた。