桃色ドクター



瀬名先生は、スプーンの上にさくらんぼを乗せて、私の口へと運んだ。




「さくらんぼのヘタを口の中で結べたら、キスがうまいんだよ。知ってる?」




「それ、結構有名な話じゃん。中学の頃、私も練習したなぁ」





瀬名先生は、私の口の先からヘタを奪い、自分の口の中へ入れた。



10秒もかからなかったと思う。




「うまいだろ?」



見事に結ばれたさくらんぼのヘタを自慢げに私に見せた。





どうりで・・・・・・

キスがうまい。





「最近、俺以外の男とキスした?」



テーブルの下で、足の先が当たっていて、ドキドキした。



瀬名先生は、ホットコーヒーをブラックで飲みながら、甘いパフェを食べる。





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