桃色ドクター
「もう結婚しちゃえば?」
また冷たいことを言う私に、瀬名先生は口をとがらせる。
「香織、いじめすぎ。覚えとけよ・・・・・・俺、Mじゃないから」
「わかってるよ。今日のキスで、Sだってわかったもん」
瀬名先生、やっぱり私はあなたが好きです。
まだたくさんの難題が目の前に広がっているけれど、あなたと一緒にいると楽しくて仕方がない。
話していると、幸せで体が宙に浮いているみたいに感じる。
「好きだなぁ・・・・・・私」
思わず口から出た言葉に驚いた。
こんなことを言うキャラじゃない。
「俺のこと好きなの?」
コクンと頷くと、瀬名先生はお決まりのセリフを言う。
「俺に何を言わせたい?」
「私のこと好き?」
人生で初めてだと思う。
私は男性にこんな風に気持ちを聞いたこともないし、聞きたくなったこともなかったから。
「帰りの車の中で言ってやるよ」
すっかり瀬名ワールドにハマってしまっている私。