桃色ドクター
第12章~秘密の診療~


翌日。

晴れ渡る青空を見上げながら歩く。


病院に行くほどでもない痛みだが、私は瀬名整形外科へと向かった。


受付の綺麗な若い女性。


最初に来た時は、この人も瀬名先生と関係があるんじゃないか、なんて勘ぐってしまった。



わざとらしく腰を押さえて、待合室の目立たない場所へ座る。




「平野さん、お入りください」



医者の声で私を呼ぶ。


ドキドキする。


こうして病院で、瀬名先生と会うのは久しぶりだった。



両思いになってからは初めて。


どんな顔をすればいいのかわからない。




ガラガラ



< 178 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop