消えるよ
つかのま
「うちの会社の前に、いた子だべ?」

オジサンは笑いながら話し掛けてきた。


こくりと、首を縦にふる。
びっくりして、声が出なかった。


「働きに来た?面接か?」


「いや、違います。道に迷っただけです。」


「あんなとこ、誰でも来るよなとこじゃ、ねぇんだけどな。
まぁ、いいや。何かあったら電話くれよ。
んじゃなぁ。」


名刺を僕に渡し、オジサンは車で去っていった。
< 22 / 36 >

この作品をシェア

pagetop