☆花咲く頃に.。.:*・°

この涙は誰にも止められないわっ。


歩いてアパートに行けそうもなく、背後から来たねーちゃんがタクシーを呼ぶ。

私の為に、タクシーが来るまでの間に、お茶とおにぎりを買いに走る。

私は……

携帯を握り締め、怪獣になりました。

「おどーぢゃんがしんじゃったもぉん。おどーぢゃんが、おどーぢゃ……」

全く文脈のない叫びを、朝も早くから、黙って聞いてくれたお友達、ありがとうです☆

まだ、おとーちゃんが入院する前から話を聞いてもらっていて

いつか、会話の中で、父が死んでも泣かないと思う

そう言った私に

『今はそう言ってても、泣くんだって。』

うん、泣きました。
私、何も知らなかったね?

タクシーの運転手さんも、朝からごめんなさい。

タクシー代に、おとーちゃんから預かってたお金遣う。

自分の情けなさに、また泣いた。


部屋の中にある、おとーちゃんを探して集めて、泣いて泣いて


薬を飲んで、泣きながら寝ていた。


おとーちゃん、ごめんね。

強くなるからねって、


泣きながら、寝ていた。



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