この世界で君を愛す
「未知?何してるの?」


僕が声を掛けると 未知は振り返って答えた。


「雪だるま。」


「雪だるま?」


「うん。作ってるの。みんなの分。」



僕はかまくらを出て 未知のそばに行った。


未知の足元には小さな雪だるまが五つ並んでいた。


「この1番小さいのが拓也君?」


「そうだよ かわいいでしょう?」


「かわいいね。ちなみに僕はどれ?」


未知は1番左はじの雪だるまを指差した。


「渉はねー これだよ。そのとなりが私。」


僕と未知の雪だるまはピタッとくっついていた。


「ラブラブじゃん。」


「事実を忠実に表現しただけだもん。」


「じゃあ…これが正木と真奈美さんでしょ?この微妙な距離感も上手く表現されてるね。」


「でしょう?」


未知は得意げに言うとクスクスと笑った。



< 284 / 310 >

この作品をシェア

pagetop