天上のワルツが聴こえる
「あたし、どうしたのかしら? どうして、急にこんな…」

少女は震えていた。

「リーファ」

アンドロイドは、静かに少女の目の高さまで身をかがめた。

銀色の瞳が、まっすぐに少女をみつめる。

「きっと、疲れているんですよ」

彼の口調がとても優しかったので、少女の躰の震えは少しおさまった。

「でも、今までにこんなこと、なかったわ」

アンドロイドは、首をかしげる。

「そうですね」
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