拝啓‥先生へ


放課後佐々木の所に行った
理由は一つ


「せいちゃんお願いがあるんじゃけど」

『せいちゃんって呼ぶな(笑)てかお前いい度胸してますね』

「何?」

『俺との約束破って、保健室でサボっただろ!』

「やっぱりバレたか(笑)」

『一言謝れ』

「ゴメンなさい。それよりさー、今日一緒に帰ろ」

『無理』

「何でよー(:_;)」

『俺らは同級生か(笑)』

「ダメなん?」

『ダメだね』

「一緒に帰りたい!!」

『ただ送ってほしいだけだろ?』

「よくお分かりで(笑)」

『やっぱり』

「いーよ。もう頼まんよ」

『さっさと帰れ(笑)』

「ふん、ケチ。ばいばーい」

『あっ、さき!!』

「何でこざいましょー」

『終わったら連絡する』

「‥さよーなら」


佐々木の言葉には一切触れず挨拶だけして私は帰った


学校の門を過ぎた時
誰かに名前を呼ばれ振り返った


「大谷」

「今帰り?」

「うん。大谷は?一人なん?」

「さっきまで白川がおったけど帰った」

「ふーん、帰らんのん?」

「帰るよ。一緒に帰ろうや」

「あぁーいいよ」



見られているとも知らずに
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