黄昏の宇宙(そら)

「失敗するか成功するか、やってみな
いと分からないって事かい?」


イーグルは少し驚いて彼の話を聞いた。


「そうじゃよ。失敗か成功かはやって
みないと分からん。そして、その評価
も直ぐに出る訳では無い、長い時間を
掛けて、それが定着する事が出来れば
成功じゃ」


彼は、その星の科学者らしい、そして、
様々な発明を成功させた人物らしい事
が分かった。

「勿論、一回で成功するは、科学者や
技術者冥利に尽きるもんじゃろう。し
かし、若いの…」


しかしイーグルは彼の答えに疑問を持
った。


「でも、一回で使える物が出来ないと
研究したり、改善したりする意味が無
いのでは?」


「だからじゃ。若いの。目標は成功じ
ゃ。全てうまく行く物を作ったり考え
たりするのが我々の仕事じゃ。勿論、
期限も有るじゃろうから、それまでに
何とかしないといけないが、それで、
失敗していたとしても、其処までの道
乗りは評価に値するものでは無いのか
ね?」
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