白い天井~恋愛依存症候群~
嵐のあと
いつの間にか、陽が陰るのは驚くほど早くなっていた。


たった数日家にこもっていただけなのに……。


アタシは軽く、ショックを受けた。

時刻は、まだ五時ちょっと前。

辺りはとっぷり暗くなり、初冬恒例、大学の生け垣につけられたイルミネーションが、鮮やかに輝いていた。


受けていた講義は、定時より15分も早く終わってくれた。
おかげで帰りのバスは労せず座れそうだった。

華やかなイルミネーションをほんの少しだけ見やり、アタシは手元の携帯に目を落とす。


あんなもの、興味ない。
浮き足立った、はしゃいだモノなんて、ウザいだけ……。


アタシはもう、去年までのアタシじゃあない。
無邪気に喜ぶなんて、到底、できない。

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