ふたつの恋の物語
想い

春哉

君に伝えたい

あいつに負けてられないから


絶対叶えてみせる

――――――――――――――

あの日、東子は春樹と一緒に帰ってきた。

手を繋いで“あたし達幸せです”て顔をして。


本当はもっと早くにくっついてただろうな。




春休みになり、春樹と東子は毎日一緒にいるようになった。

ていうか、東子が毎日うちにくる。

普通は遠慮するだろうけどそこが東子。
春樹がバスケに行く前にうちに来て、うちで待つ。


今日は春樹のバスケは休み。
東子と一緒に騒いでいる。


『これはちょっと高すぎない?
行きたいけどさあ・・・』

『そうか・・・じゃあこっち?』

『なんかそういうのって特別じゃない?
だからもっと気軽に行ける感じの〜

ねぇ?シュン。』

東子がこっちを向いて話しかけてきた。

「いきなりかよ!てか何の話?」

『ふふふ〜』

東子がニヤニヤする。
嫌な予感・・・
< 50 / 134 >

この作品をシェア

pagetop