幼なじみ〜first love〜
俺は、高梨にアメリカに行くことを話した。




「……蒼くんが行っちゃうなんて…あたしも淋しいよ……」




高梨が泣きそうな顔をして、俺の腕をバシバシと強めに叩き続ける。




「ハハッ…さんきゅ…」




「ケンも遊也も…淋しがったでしょ…。でも心配なのは…絢音だね…」




絢音は俺と離れても、大丈夫なんだろうか。




「生まれてからずっと一緒にいたからさ…離れた事なんてないし…。アメリカ行くこと言ったら、アイツどうなるのかなって……」




絢音の心が

また




壊れてしまうんじゃないかって…




「絢音は……蒼くんに依存してるからね…。でも早く言わないと…あと一ヶ月半でしょ?」




「あぁ…」




「別れるわけじゃないし、早く話をして、二人でいれる時間を大切にした方がいいんじゃない?」




高梨の言葉を聞いて、目が覚めた気がした。




「そうだよな…俺がシッカリしないとな」





好きだったら

距離なんて関係ない




この想いがあれば…離れても平気だって




俺はそう、

思いたかった……―――。
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