幼なじみ〜first love〜
―――……ここ何ヵ月かの、寂しさや不安を消すように…


ケンの身体に抱きついていた。




「あたしたち…もぉダメなのかと思った……」




「俺なんて、昨日美々に“好きか嫌いかわかんねぇ”って言われたんだぜ?おまえが何考えてんのか全然わかんなかった…」




「ケンが…大学に入ってから、だんだん変わっていったんじゃん……」




「えっ?俺?」




「ケンを試したの…ごめんね。昨日あんなこと言ったのは、好きって言って欲しかったから……」




付き合った頃と

どんどん変わっていくケンが不安だったから……




「あたしのこと、嫌いになっちゃったんじゃないかって思って…」




「何でだよ…んなわけねぇーじゃん」




「だって付き合った頃は、あたしの事が好きって…すごい分かりやすかったのに…束縛してたくせに…」




「人聞き悪ぃなぁ…束縛は有坂ん時だけだろ?」




「…なのに大学生になってから、飲み会だ、サークルだって嘘ついて合コンばっか行ってさ……どーせキャバクラとかも行ってたんでしょ?」




あんなに純粋だった

バカがつくぐらい
子供だったケンも




大人になって

変わっちゃったんだなって……




「…ちょっと待てって……おまえさぁ、少し遊んでるくらいの男がいいんじゃねぇーの?」




………はい?
< 649 / 1,010 >

この作品をシェア

pagetop