プリンセスと学園の法則


あたしの顔からは笑顔がこぼれた。



嬉しいのは、卑怯な事をしてたって証明してくれただけじゃない。


皆の優しさが嬉しかった。

湊とも絆が深まった気がしたんだ…。


あたしは思わず湊に抱きついた。


そう言えば――…


あたしから抱きついたのなんて初めてだ…

いつもいつも相手が来るのを待ってるだけだったあたし。



「選挙がんばれよ!
終わったら文化祭もあるし…

お前がいないとつまんねーじゃん?」


「もう…なによそれ♪」

"お前がいないとつまんない"



伝え方は不器用だけどね、どんな言葉によりも

あたしには、湊のこの言葉が一番嬉しいんだよ。




バカで俺様でちょっと変態……

だけどそんな湊の

不器用な優しさや強さ、そして温かさが


あたしにとって大きな支えになっているんだね。







そしてあたしは運命の日を迎えた――……




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