さくらの季節


近づく私と南に気付いた竜二が立ち上がってこっちを見てる






「おいっ竜二。さくらと二人で買い出し行って来て」






「買い出しって‥いっぱいあるやん」






「いいから行ってこいよ」






海斗が気を利かせてくれて竜二と二人きりで満開の桜の下を歩いている






「竜二お帰り」






「さくらただいま」






「…さくらこの公園には想い出がいっぱいやなぁ」






「俺達の始まりもここからだよな」






「うん。」






「さくら…手」






竜二が左手を出す






私は竜二の手を握る






この公園の一番大きな桜の木の下






「俺…どうしてもここでさくらに言いたいことがあってん」






< 345 / 347 >

この作品をシェア

pagetop