被害妄想彼氏
ゴールデンウイーク初日。
ついにこの日がやってきた……。


「皆さん、今日は晴天です。修学旅行日和ですね」


あの……修学旅行じゃないんですけど…


修司くんの叔父さんは先生気取り。


「いやぁ~。関西行くん久しぶりやなぁ」


慎二くんはウキウキしている。


「おっ!武田警部補!」


警部補?


「おっ!森川くん」


なんだか、修司くんの叔父さんは慎一さんの上司らしい。


「へぇ~。修司の叔父さんだったんですか~。全然知らなかったですよ~」


「あははー。まぁねー」


何が『まぁね』なんだか…。


「はーい。皆さん乗り込んでー。オヤツは三百円までですよー」


…そういうのは事前に言ってくれ…。


「ちなみに、バナナはオヤツに入りません!」


聞いてねーし。
叔父さんの持ってる紙袋の中には、何房もバナナが入っていた。


自家用飛行機の機内。


「真知子ちゃぁあん」


ウワ……出た…ケツ子。


この前尻触ってきた事といい、修司くんに惚れてるといい、こいつと関わるとロクな事が無いんだよな…。


「アタシ、カルタ持って来たんだけど、やらない?」


カルタって………


……どうやってやるんすか!?


狭いし……
それに今日は正月じゃないですよ??


別に正月以外にやってもいいけど、機内でやるヤツなんて見たことありませんがな…。


「じゃ、広げるね」


ヤメ……!


ブワアァァアー


……機内はカルタまみれになった。
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