【短編】後輩カレシ。



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次の日。



放課後の部活を終え、私はひとり帰るところだった。



なんだか最近、全く高野に会わない。


だから結局事態は進行せず、止まったまま。


だからってわざわざクラスに会いに行くなんて出来ないし……


偶然会う機会があるのを願っていよう。




私はバックの中をみた。


中から顔を覗かせているのは



そう、高野が前にとってくれたぬいぐるみ。


サイズが小さくてバックにはいるから、ここ最近ずっと持ってきている。


これを見てると勇気がでてくる。


これを見れば、ちゃんと高野に訊ける気がする……




「頑張ろ……。」




そう言ってぬいぐるみを撫でたとき
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