-片翼だけの天使-
僕の宝物
僕は、ネットで大阪発の新幹線の最終を調べた。大阪発ひかり 23時36分か…。
その夜はなかなか眠れなかった。堅物の理系人間だった僕は、女の子なんてまったく関心がなかった。毎日勉強だけの高校生活で希望通りの大学へ入って前途洋々…だった筈なのに。

「なんだか…空しいんだ…よ…な」

そう呟いていた。でも、冬椿との出会いで心の中で何かが弾けた。その何かはなんなのか、分からなかった。

とにかく、僕はあそこでバイトしなければ蛍子さんと僕って出会わなかった訳だし、そう思えばガリ勉もある意味無駄ではなかった。
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