罪。愛。
9章
今日はお母さんが病院には来ない。


明日の朝方に帰って来るみたい。



私は彼と病院に来ていた。


父はなんとなく意識が戻り、

目も見えているらしい。


言葉は話せないけど。



原因はなんだったんだろう。


棚の中を整理してた、

すると彼が

『ちょっと席外すね』

と言い部屋を出て行った。




―何かが起こった。―






やっぱり、父と二人きりになると怖い。


ん、なんか意識がはっきりしない。


すごく悲しくて、殺意が芽生えてくる。



私は立ち上がる。


ベッドに片足を乗せ、

腕を父に向ける。



首に手が当たる。








私の手が父の首を絞めた。
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