地球最後の24時間
「俺とはえらい違いだ」
鼻で自分を笑う。ここまで来た自分の理由を見失いそうだ。
「あなたは最期をどう過ごすつもりですか?」
今度は俺に質問が投げかけられた。その答えに詰まるとは自分でも不思議だった。
「別れた妻に、会う……そして」
(そして? どうするんだ?)
「えっと……」
「愛してるんですね」
言葉を探す俺に彼女は言った。
「そうだな。でもそれだけ。しかも俺だけの勝手なものかもしれない……もう、終わってるんだ」
「きっと、終わってないですよ」
彼女は、母親に寄り添い、安堵からか寝息を立てる隆の頭を撫でながら続けた。
鼻で自分を笑う。ここまで来た自分の理由を見失いそうだ。
「あなたは最期をどう過ごすつもりですか?」
今度は俺に質問が投げかけられた。その答えに詰まるとは自分でも不思議だった。
「別れた妻に、会う……そして」
(そして? どうするんだ?)
「えっと……」
「愛してるんですね」
言葉を探す俺に彼女は言った。
「そうだな。でもそれだけ。しかも俺だけの勝手なものかもしれない……もう、終わってるんだ」
「きっと、終わってないですよ」
彼女は、母親に寄り添い、安堵からか寝息を立てる隆の頭を撫でながら続けた。