地球最後の24時間
 とっさにブレーキをかけ車速を落としにかかったが、波から身を隠す手立てはなかった。さらに目に見える範囲でほぼ同時に何発もの隕石が地面に突き刺さり、激しく爆炎を上げる。文字通り隕石の絨毯爆撃。そしてそれは俺にも降りかかった。

 大気が震え、生々しい風切音が耳をつんざく。

 オレンジの眩しい光が目をふさぎ、いきなり眼前の道路は叩き割られた。激しく飛び散るアスファルトの欠片。その中の小さなひとつがヘルメットを直撃すると、シールドは砕け散った。

「死ねるかあっ!」

 舞い上がる土煙にそのまま突っ込む。車速はそれでも百二十キロは下らないだろう。
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