空の少女と海の少年

◇super class S組



──学園第二校舎

ここは学園の生徒達が学ぶ為の
たくさんの教室がある校舎

生徒達は能力に応じて
それぞれレベルを付けられ
DからAのクラスに分けられる

¨D¨は一階
¨C¨は二階
数の少ない¨B¨と¨A¨は三階

だが、この校舎は四階建て

四階は余ってる訳では無く
教師達の居る職員室や保健室
事務室等で埋められている

一番隅にある小さな部屋
日当たりの良い、そこを除いては


「──いやあーっ!!何で今日に限ってコテが爆発するのおぉぉぉっ!!」


悲鳴に近い声が教室に響くと
黒髪のショートカットの双子が
楽しそうに耳を押さえた


「コテが爆発ってー」

「どんだけ扱い悪いのー」


ケラケラと笑う双子を
キッと睨み付けたのは
金髪にバッチリ化粧のギャル

その髪はいつものように真っ直ぐだ


「うっさいな!爆発するこのコテが悪いんだし!まじ使えない!有り得ない!」

「「いいじゃん。そのまんまでー。」」

「よくない!!¨ドキドキッ☆超イケメン転入生との恋¨ってうちが昨日徹夜で考えたシナリオを無駄にする気!?」


鞄から取り出した厚さ5cmもある台本を
バンッと叩くギャル──佐藤奈央を
男女の双子──西園寺玲と蘭は
冷ややかな目で見つめる


「何そのネーミングセンスー」

「そんなの作るなら勉強しなよー」

「う、る、さ、い!購買行って買って来い!!」

「「絶対やだね〜。」」


怒る奈央から笑いながら逃げる玲と蘭

そんな馬鹿な3人を見て
溜め息をつく男がいた


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