空の少女と海の少年


「あなたの気持ち次第で世界は変えることができます。あなたはその力を持っているのだから。」

「………。」

「あなたが友と生きることを望んだら、この世界は必ず応えてくれます。」

「友と……みんなと生きる?」

「あなたがそれを望むなら。」


マスターが優しく微笑むと
春は目をぱちくりさせた


世界は変えられる
春が望めば応えてくれる

みんなと笑いあえる世界
みんなが笑顔でいれる世界


「¨希望¨を持ち続けてください。諦めてはいけません。生きている限り、人間には無限の可能性があるのですから。」

「……マスター…。」

「今日は私の奢りです。トレーニングで疲れたのでしょう?明日からも頑張れるように眠った方がいいですよ。」


そう言って差し出された
ホットミルクを飲み干して
春は満面の笑みを浮かべる


「マスター。」

「なんでしょう。」

「春頑張るよ。みんなと一緒にいられる……みんなが笑顔になれる素敵な世界にする!」


春が笑顔でピースすると
マスターは微笑んだ


「マスターの望む世界はどんな世界?」

「私の望む世界……?それは春さんが望む世界ですよ。」

「?よくわかんないや。ありがとっ!おやすみなさーいっ!」


春が元気よく店を出て行った
扉を見つめるマスターは
悲しそうに微笑んでいた


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