クローバー
「お前には分からない…マリアが私にとってどれだけ大切な人か」
「お前の事はレオンから聞いている。子供の頃、自分の村の人間を皆殺しにしたそうだな」
「……」
何も答えないヒナタだが、アッシュは続けた。
「魔女にしておくのは惜しい。騎士として働かないか?望めば欲しいものは何でも手に入るぞ」
この女の力は使える。魔女の力は認めたくないが、強力なのは確かだ。
だがヒナタは虚ろな表情でマリアを見つめ、
「いらない…欲しいものなんて何もいらない…。それに、私はマリアの為に魔女になった」
そしてヒナタの怒りが沸き上がっているのが分かった。
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