いつかまた桜の下で君に会えたら
「ねぇ、私も好きだよ」
一瞬あの人の腕の力が緩んだのを感じる。
「何言って‥‥」
「なんでそんなに驚いてんの?」
「だってまさか真琴が俺のこと好きだなんて思わなかったから」
戸惑ったように言う。
だけど腕にはまた力が入って、きつく抱きしめられる。
「昔とかさよくわかんないし、どこがって聞かれても上手く答えられないけど」
「好きなのは本当だから」
あの人の背中に両手を回す。
あの人の背中は広くて安心した。
この腕の中から離れたくないと思った。