愛と無と生と
性の揺らぎ
ある人間は言う

興味本意だけで
好奇心だけで
男が男を買う仕事などするな と

私は言う

その興味が
余りにも貴方の心を揺るがして止まないのなら
やればいい と

貴方は私にだけ
告白した

同性に『愛』の感情が生まれようとしているかもしれぬという 悩みを

同性を
愛の交わりの対象として
見る事の出来る自分が
突如
現れようとしているかもしれぬという 現実を

誰が責めようと

誰が嫌悪感を抱こうと

貴方は貴方の意思でもって

行動し 何かを学べばいい


私は そう思う

やはり女を愛するのか

もはや 男でなければ心と身体は反応しないのか


確かめれば いい


初めて出逢い
たった二時間程の
私と貴方の会話

最初で最後かもしれなかった二時間の私と貴方


貴方は
揺らぐ心に押し殺されそうになりながら

私の胸の中で
うずくまる

最初で最後かもしれぬ
出逢いの時間

私は

もう一度

貴方と話がしたい

貴方を見守りたい
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