夕暮れ行進曲
 坂井はすぐにやって来た。
緊張感がこちらにもピリピリと伝わってくる程に顔を赤らめて、背筋を伸ばしたまま足早に俺の前に立った。

 今日はいつものジャージではなく制服にブレザーを着ていた。

「坂井、あの時の返事するよ。」

「はい・・・」

 坂井は軽く頷いた。その動作も少し震えている。
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