つま先立ちの恋
……………こない。


あり????

私が目を開けるとフーの背中が見えた。いつの間にかあんな遠くに。いつの間にか肩に添えられてた手は、ドアノブを掴んでるし。

「ちょっとフー!」

両手を組んでお祈りするようにフーからのキスを待ってた私。そんな私を振り返り、フーは一言。

「何を期待したかは知らないが。やっぱりお前は馬鹿だな」

だって!!

そのまま部屋を出て行っちゃった。

私はため息をつきながら一言。

「照れ屋さんなんだから~」

こういうのって意外と男の方が緊張するのかな。

なんてね。

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