姉弟道
「悪ィかよ」

横を向いたまま、アズにぃが言った。

「別に悪いなんて言ってないじゃん。

ただビックリした」

俺がそう返事をすると、
「そうかよ」

ぶっきらぼうに、アズにぃが言った。

「けどさ、何で?」

俺は聞いた。

「何で、リコ姉ちゃんに“好き”って言わないの?」

俺の質問にアズにぃはうつむくと、
「幼なじみ、だからだろ」
と、呟くように言った。

「俺とリコ、ケンカばっかりしてる幼なじみだろ」

なるほど、そう言うことか…と、俺は思った。

幼なじみだから、ケンカばっかりしているから告白できない。

そんなアズにぃの純情さに、俺はちょっと笑えた。
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