~天使はふたたび舞い降りる~
闘い
奈楠と俺の闘いが始まった。



すべてを奈楠に隠さず話した。


「俺は・・・
おまえを失いたくない。
おまえは?
俺をひとりにするか?」


「ううん。
やだ・・・・絶対にいや・・・
芳樹と一緒にいたい。
苦しいけど、頑張ってくれるか?
俺のために
俺達の運命が別れにならないように・・・」


「うん。
髪の毛なくなっても
私のこと可愛いっていってくれる?」


「あたりまえだよ。
奈楠は苦しくてつらい。
でも俺も一生懸命サポートする。
二人で闘おう。
そして可能性があるのなら
そこに一緒にいられる未来を
思い描こう。」




奈楠を抱きしめた。



  これからが
  俺たちの闘い・・・・


強くならなければ・・・・


医者からの説明を聞きながら
緊張した面持ちで
俺の手を握った。


いよいよ始まる闘いの先に
可能性と未来を託して



あの子供のころのように
俺の生活のすべては
奈楠に染まる
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