~天使はふたたび舞い降りる~
降り積もる雪
「芳樹、申し訳ない……」


「何?おじさん?」


「奈楠ちゃんがいなくなった。」


「は?なんで?」


「点滴を取り替えに行って
わかったんだ。
申し訳ない・・・
吐血の跡もあった・・・
今すぐ見つけないと危険だ…
今、警察にも連絡したから。」



おじさんの電話を切った後
俺は身体の震えをおさえきれなかった。


激しい悪寒と頭痛が襲う。


 酒なんてのんでるから・・・



どこに行ったんだ?



俺は頭痛薬を飲んで
とにかく厚着をした。


雪の中へ


あてもなく・・・・
飛び出した・・・・・




雪が奈楠を隠してしまう



そんな恐怖感が俺を襲う。



「なな~~~ん!!!」


静まり返った街の中を
大声で叫ぶ・・・・



「死ぬな~!!」


俺は必死で病院までの道を
足で探しまわった。
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