大人のなり方
二日目

次の日。

まどかが、学校へいくと

待ち構えていたかのように

奈美がやってきた。



「ねえねえ、昨日、あの後どうしたの?」

「え?あ、そうだ、昨日のお金。」

「そうそう、一人3000円ね・・・って!

そうじゃなくって!」


まどかは笑顔で答える。

「わかってるって。タテのことでしょ?」

「あ・・・。うん」


奈美の目が少し泳いだ。

まどかは、気づかないふりをする。

「I駅まで送ってもらっただけ。

それだけだよ」

「そっか・・・。あの、まどか。」

「ん?」

「その・・・タテは・・・。」


まどかは笑顔を崩さない。



「奈美ちゃん、もしかして

タテの彼女の話??いることなら

きいてるよ?」

「そっか。」

あきらかに、奈美はほっとした顔をした。



でも、まどか。

今の笑顔は、いつもと少しちがうよ。

すこしつらそうだよ。

もう・・・タテのことが好きになっちゃった?




奈美は、まどかに聞くことができなかった。


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