大人のなり方

まどかを抱いている間

タテはずっとやさしく。

まどかをほめ続けた。





好きな人に抱かれる

うれしさと。

手に入らないであろう

その人といる

つらさと。

そんな複雑な思いが

まどかの目に

涙をうかばせ。




その涙を隠す

まどかと

その涙に

気づかないふりをする

タテが


欲望にだけ

素直に

すごしたその夜は




二人の思いには

関係なく

すぎていった。
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