Butterfly's dream ―自我の境界線―
 最初の問いかけの答えが出る。

 それは幼い少女には残酷な答えだけれども答えとして十分に納得出来る事実だった。



 「…そっか。淋しいけど瑞樹はここにいるんだね」

 「そうだよ」

 「淋しいけど…パパとママに会えないの寂しいけど、花壇のお花や屋上にやってくる鳥さん達は大好きだなぁ」
 

 だから、


 消え入るほど、空の青に溶け込んでしまいそうなほど澄んだ声が呟く。



 「ここに、生きていたい」



 祈りにも似た言葉に壮年の医師は「そうか」と小さく呟いた。
< 13 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop