The Last Lie

ガヤガヤとした教室で手の平の携帯に視線を落とす私に麗の呑気な声。


『遊び人なんてー?』

『なんか、よく分かんなくて』


眉を寄せる私とは反対に、五十嵐くんに全く興味の無いらしい麗はどうでもいいって感じ。

軽く口元で笑いながら、丸めた試験用紙で尚も私の頭を叩く。


『当たり前じゃない?遊び人の気まぐれといい加減さなんか解るようになられたら私嫌よ?』

『五十嵐くんそこまで嫌な奴じゃないって…てゆーかそれよりも、』

『なによ、…え?ちょっと樺乃、ホームルームは?』

『いい、適当に言っといて?明日ね!』


しょうがないって顔しながらも『はいはい、明日ねー』と手を振ってきた麗に手を振り返して廊下に飛び出した。

今は五十嵐くんの言ってた事しか頭にない。


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