The Last Lie

あと5日


『俺に用なんて珍しいね?』


屋上のドアを開けると、綺麗な空と控えめな太陽の光が目に入った。

今日も私に問いかける口調は穏やかだ。


『ごめんね?いきなり呼び出しちゃって…しかもサボらせちゃって、』

『大丈夫、サボり提案俺だし。樺乃ちゃんこそ平気?』


四時間の予鈴が鳴る。
それも気にせずフェンスに寄りかかる彼とフェンスに近づく私。

『でも、バレたら3日位口聞いてもらえないかもだから内緒ね?』

『内緒?』

いたずらに笑う香汰くんは私が首を傾げると、『うん』と答えて唇の前に人差し指をたてて、



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