あたしと彼のオトナな契約



部屋に戻ったあたしは、ふかふかのベッドにバフンと思い切りダイブした。


そしてそのままごろん、と寝返りを打つ。



「あーぁ……」



何であたし、ここに来たんだろ。


何が気に入らなくて、晋也さんの家から離れたんだろう。


たった自立したい、とかそんな言葉で大人ぶって。


結局、あたし自身が変わろうとしてないなら、環境が変わったって意味がない。


そもそも、変わらなくてもいいのかもしれない。


あたしがあたしであるのは、全然悪い事なんかじゃない。



今は、晋也さんからちょっと離れてオトナになった気がしてるけど


弘明とか弘明のお母さんに気を遣ってるだけで、そんなの別に大人でも何でもない。




ちょっと……


恋しくなっちゃったな。


晋也さんから離れて一日目にして、もう会いたい。




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