〇●ベリージャム●〇
「だから第三者から言わせてもらうと」
「言わせてもらうと?」
「もう考えるなよ。」
我ながら情けない答えだと思った。
本気で姫菜のこと考えているのに端から見れば考えてないみたいに思われるんだと思う。
「なにそれ。」
姫菜が鼻で笑った。
「一応俺だって」
「相談のってくれてありがとね。」
《へ?》
「なんか稜哉の意見聞いてたら悩んでるのがばかみたいになってきた。ってか気が楽になった。」
そう言って姫菜が立ち上がった。
「邪魔してごめんね?それじゃお邪魔しました。」
俺はなぜ姫菜に感謝されたのかわからなかった。
でも………
結局オーライってことで今回のことはもう考えなくていいってことなんだろう。
こうして体育祭の嵐は幕を閉じた。