空の神衣
 ルイと違って軽快に駆けてくる晶は、既にアルゴスと同調して臨戦態勢だ。

「どうもこうも、あるかいや。領域に引っ張られて出た先が砂漠て、文句言いたいんはこっちの方や」

 ぶつぶつ言いながら、晶は蒼馬にぱたぱたと手を振る。

「バケモンはウチらがシメたる。蒼馬はお姫様連れて見物しとき」

「お姫様?」

 ぽかんとして聞く蒼馬に、晶は呆れて続ける。

「気付いとらんかったんかいっ。ルイは蒼馬にホレとるんよ」

「ええぇっ!?」

 心底驚く蒼馬に、晶はさらに呆れる。

「バカはほっといて。相手はマジに強いよ。注意して、あっちゃん」

 李苑は蒼馬に目もくれず、杖を砂に突き立てて印を切る。

 すると、砂漠の砂地が見る間に凍っていく。

「モグラ叩きやな」

 晶も周囲を警戒しながらヨーヨーを両手に構える。

「お、おいおい」

 二人がかりで邪魔者扱いされて、蒼馬は立つ瀬がない。

「オレの立場、どうしてくれんだよっ」

 思わず抗議するが、全く相手にされない。
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