先生、ずっと愛してる。
「瀬名なんかやめろよ」




「………やだ!!」




中田先生の顔が、だんだん近づいてくる。




このままだと、本当に力ずくで遣られちゃうよ。




「やめてよ!!」




トントン。




ギリギリの所でドアがノックされた。




私は一瞬の隙に逃げ出し、ドアを開けた。




「先生…」




「どうした?」




中に入ると、ベッドの上で薄ら笑いをしてる中田先生。




何なの!?学校で先生してる時の中田先生とは、まるで別人。




「お前…何やってんだよ!!」




「別に何も…」




一触即発の予感…。




どうしよう…ここで殴り合いの喧嘩にでもなったりしたら…




そんな心配をよそに、先生は中田先生の胸ぐらを掴んでいた。




「お前…彩音に何かしたんじゃないだろうな!!」




「何もしてないよ」



「もし何かしてみろ…本気で殴るからな」




先生…。




本当に何かされたら 、きっと先生は本気で中田先生の事を殴ると思う。




そんな事したら…間違いなくクビ。




それに中田先生が黙っちゃいないはずだし…




もう中田先生とは、授業以外では関わらないようにしよう。




中田先生が出て行った後、嫌な沈黙が流れる。




分かってる。これは私が悪いって…




不用意にドアを開けたりしたから…
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