先生、ずっと愛してる。
「ちょっと離して下さい!!遅刻するじゃないですか」




この状況を見られると、さすがにややこしい事になるから、遠回りする事にした。




こんな時でも、頭の中では、いろいろ考えてる私。




「そんなに瀬名に会いたいの?」




「はぁ?意味分かんないし。先生だって自分のクラスのホームルーム遅刻しますよ」




「いいよ。少しぐらい」




本当に、この人…何考えてんだか。




「私はよくないんで」




すると中田先生は私を壁に押し付けた。




「こんなもん付けてるからいけねぇんだよ」




首からネックレスが引きちぎられる。




「ちょっ!!!」




中田先生はネックレスを思いっきり投げた。




ポチャン…。




まるで、スローモーションのように、ネックレスは池に落ちた。




先生に誕生日にもらったネックレス。




いつも肌身はなさず付けてたのに…




どうしよう…




中田先生を怒るとかの前に、探さなきゃと思った。




この池、冬は全くと言っていい程、いじらないから濁ってて、全然見えないんだよね。




見つかるかな…




こんなの先生に見つかったら…




もう…きっと嫌われるよね。




「……っつ冷たい!!」




冬の池に入るなんて、どうかしてるけど…




でも迷ってる暇はない。
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