カラフル・バニー

心の膜

自分が素直じゃないのは百も承知だ。時折それは、不便だったり、役に立ったり…


『頑固な奴』

さっちゃんにそう言われて…当たってるのに腹が立って、どうしようもなく嫌になった。


「あたし、どうすればいいかな」

「知らん。そんなもん自分で考えろ」


冷たくそう返したさっちゃんは、部屋を出て行った。あたしはそのまま眠りにつく。

渚に借りた黒いトレーナーが、静かに音をたてた。


「おい起きろ」

「…ん…ぁ?」


早朝。夢の中でさっちゃんの声がする。


「夢にまで出てきてどうしたの…さっちゃん」

「夢じゃなく現実だよ!バカモノ!」


布団を引き剥がされ、全身に寒気が襲う。そして頭部に痛みを感じた。


「本物のさっちゃん!…と、イチ!」

「お前、寝起きホント悪ぃなー…いつもこんなんなのかよ?早智子」

「ああ。そのお陰か私は、存分に苦労してる」
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