中絶~僕は君を殺したい~
2-3 ぼく、で笑うあき






「仕事はたのしそうだね」




カフェのソファーにすわり、二人分のカフェラテをあきとぼくの手元に置きながらそう言った。





「どうして?」




「だって仕事の話することが多くなったし、それにずっといまでも言うじゃない?」




「何を?」





「ぼくって」





笑ったあき。




おもわずむせてしまった。





「仕方ないだろ?仕事なんだからさ」





「いいよ。ただなんとなくうれしい」




「ぼくっていうことが?」





「うん。」





また笑った。



沈黙。



おしゃれなBGMに言葉がすいこまれていくようだ。





「あのさ、明日きゅうりょう日なんだ」





「知っている」





あきは強く言った。
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