砂漠の王と拾われ花嫁
「美しくなったな　それに舞いも見事であった」


ラシッドの言葉にタヒールが目を輝かせる。


「娘は殿下の妻としてふさわしいように育てました」


「・・・だが、一生を添い遂げたいとは思わなかったぞ」


ラシッドの言葉にタヒールが驚いた顔になる。



「それは娘と話をしていないからでございます　場を設けましょう　２人っきりでお話になればファティマの良い所が見られると思います」


2人っきりという所を、タヒールは強調した。


娘と話をするよりも殿下を誘惑すれば后の地位はお前のものだ。


タヒールは頭の中で計算していた。



ラシッドは気乗りしなさそうな顔で書類を見始めている。


タヒールの言葉を聞いていたアーメッドはぎょっとした。


2人っきりになるという事は、ファティマと・・・・。





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