砂漠の王と拾われ花嫁
「タージルお兄様、信じられないわ!」



部屋に残ったタージルにファティマはなじる。



「お前は身体だけでラシッド殿下を喜ばせると思っているのか?才のない女はつまらない すぐに捨てられるぞ?」



タージルが壁に背をもたせ豪華なイスに座っている妹を見る。



「な、なんですって!?私に才が無いと言うの?」


「そうだろう?いつも身体の手入ればかりだ 本を読んだのはいつの事だ?」



タージルの言う事は的を得ていてファティマは言葉につまる。



「もう出て行って!」



ファティマは立ち上がると黒髪を揺らして怒鳴った。




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