砂漠の王と拾われ花嫁
「ここは・・・ここはどこ?」


莉世は落ち着こうと呼吸を揃える。


「ラシッド様に向かってなんと言う口の聞き方!」


背の高い秀麗な容貌をした男の傍にいた男が莉世に憤慨する。



「良い、アーメッド」


ラシッドは莉世の傍に膝を付き視線を合わせる。


やはり瞳は見たことが無いグリーンだった。


「ここはジャダハール国 砂漠と海に囲まれた国だ」


「ジャ、ジャダハール国?」


莉世はポカンと口をあけたままになる。


聞いた事が無いよ・・・どこにあるの?この国・・・・



「お前の名前は?どこから来た?」


ラシッドが娘の身体に腕を差し入れ抱き上げた。


「きゃっ!」


莉世は叫び声を上げた。


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