砂漠の王と拾われ花嫁
「この娘にマハルをつけろ」


傍に控えているアーメッドに言うと彼は驚いた顔を隠さなかった。


「何をおっしゃいます!?」


得体の知れない娘に召使をつけろとは・・・


「賛成しかねます この娘は刺客かも知れないのですぞ?」


アーメッドはベッドの上で泣いている娘を睨む。


ラシッドは笑った。


「こんな小さな娘にわたしが殺されると思っているのか?」


殺されると言う言葉を聞いて莉世はハッと顔を上げた。


ラシッドが目を真っ赤に腫らした娘を見る。


「そのような事は・・・・」


笑顔の中に有無を言わさないラシッド。


アーメッドは口ごもる。


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